重積分とは
下のようにn変数関数をn個の変数でn回積分する。
2重積分の計算法
今回は2重積分しか扱わない。
積分領域
積分領域はDで、平面になっている。
1変数関数の場合は直線上での積分なのででのように計算出来たが、2変数関数では平面上での積分になるのでそれが出来ない。
などのように書いておくしかない。
計算法
例題を通して計算法を説明しようと思う。
一番簡単なのは長方形で囲まれた領域での積分だ。
【1】
(={})
<解答>
与式=
= [ ](この段階ではyは定数として計算してよい)
=
=[ ]
=
しかし、積分領域は長方形であるとは限らない。
【2】
(={}
<解答>
積分領域Dについては,を解くと、,が得られる。
よって、
与式=
=[ ]
=
=[ ]
=
このように、積分領域が長方形でない場合は、
=
=
のように変形すれば計算できる。
変数変換
積分領域Dや被積分関数の形によっては、被積分関数を,とおいて、に置き換えてで積分した方が計算しやすい場合がある。
で積分するときはを足し合わせていたのだが、で積分するときにはを足し合わせる。しかし、とでは大きさの比率が異なる。
これを解決するため、変数変換するときには
ヤコビアンを用いてと変数変換する。
はとの2つのベクトルが成す平行四辺形の面積になっている。2次元極座標のような形についても、微小区間で見れば平行四辺形に近似できる。ヤコビアンの計算には偏微分が使われているので、微小区間として見てよい。
との比率は場所によって変わるが、はの関数であるためカバーできる。
【3】
(={})
<解答>
と置くと、なので、と表せる。
=
積分領域は,になる。
与式=
=
=[ ]
=
=[ ]
=
【4】
(={})
<解答>
2次元極座標に変換する。
より、
したがって、面積素の面積はである。
積分領域は図より,である。
よって
与式=
=
ここで、と置くと、よりが得られる。
また、のとき,のときである。
よって
与式=
=
=
=[ ]
=